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  • 2017/11/10

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    流動性知能と結晶性知能

    みなさん、こんにちは。

    玄侑宗久さんという方の本を読んでいる。
    福島県の寺の住職さんのお話になぜか興味がわいた。
    坊さんの語る方便の中にアインシュタインとかハイゼンベルクとかゲーテとかまで出てきて、
    こういう偏向なく物事を多角的に物事を観ることができる人って面白いなぁの中で人の脳の話、ニューロンの話なって俄然楽しくなってきた♪

    ヒトの脳では生まれた直後に大量のニューロンが死滅し、ニューロンをつなぐシナプスは5歳ぐらいまで増え続けているものの、ニューロン同士が絶縁する区分はまだなく、まるで液体に一瞬に振動が伝わるようなこの段階の脳内システムのことを”液性中枢情報システム”と脳科学者用語で語られる。

    一般的にそのニューロンの柔軟な状態は若いうちの学びを通じて形を成し25~40歳をピークに老齢とともに衰えていくものとされているが著者の本の中で出てきた”結晶性知能”を調べてみるとなるほど\(◎o◎)/!と思うことがあった。

    人間の知能を流動性知能と結晶性知能とに分けたキャッテル.R.Bさんによる理論からです。

    流動性知能とは新しい場面への適応に必要な能力をさす。
    具体的には、推論する力、思考力、暗記力、計算力などが挙げられる。 集中力も流動性知能の一部でこれらの能力を応用しながら、初めて経験するような新しい場面に遭遇した際に「どのように行動すればよいか」「どう対処すればよいか」と考え振る舞うことができる。
    流動性知能を活かすことができれば、独創的なアイディアなどが生まれる可能性もあるため、 問題解決能力ともいえ、身近な内容でいえば、主に学生時代に学習する内容や、高校や大学受験などテクニックに使われる能力が挙げられる。
    流動性知能は新しいことを知能として定着させるため、加齢による低下がみられることが特徴ーーーとある。

    一方で結晶性知能とは言語性の知能と捉えることができる。
    過去の経験が土台になる専門的または個人的な能力をさし、免許や学位などの専門的な知識や、料理などの日常の習慣、長年にわたる趣味の手順や方法なども結晶性知能にあたる。
    過去に得た経験が知能の土台であるため、加齢による低下が少ないのが特徴。
    そのため、認知症の患者でも結晶性知能が保たれていることが多い。
    なるほどーーー✨✨✨

    結晶性とはたくさんの情報が結晶のように均等に並んで見える様子のことで、もしも我々人間のベテランにふさわしい知識と技術による経験があるならば、知識と経験を持たないがゆえに1つのこと、目の前のことを強く思い込まざるえない若者とは違った知的な判断を行うことで彼らの視野になることができる。

    流動性知能による新しい未知への突破力は若者ならではの力だと思う。
    私もかつては若く(盲目的ともいえる)破天荒な経験で大人の想定を超える道を選んできた。
    今なおまだ新しいことの連続で当分は流動的な姿勢が求められてくるわけだけど、
    いつしかそれらの経験的成果を結晶化することでこれからの未来である若者に役立てるような姿勢でいることができれば巷で囁かれている”老害”などという立場を免れ、古来の日本の老人が”翁”や”媼”といった神に近づいた存在として称えられていたような老後があることを知って✨✨✨なのでした\(◎o◎)/!

    流動性、結晶性の2つの知能を厳密に完全に分けることは難しく、2つの知能を活用することが問題や課題に取り組む解決する手助けとなるとされています。また老年期の認知症を考えるにあたっての知能テスト等にも活かされているようですよ。

    ちなみに今読んでいる著者の玄侑宗久さんは44歳のデビュー投稿で芥川賞にノミネートし、その次の年で芥川賞を受賞している。全然知らんかった\(◎o◎)/!この人の波長は共感できるからちょっと追いかけてみようと思う( ̄▽ ̄)

    それでは今度こそまた来週〆